ARTCOURT Gallery

Exhibitions

石塚源太「Primary Surface」/ 新平誠洙 by ARTCOURT Gallery

2025. 2.18 [Tue.] - 3.9 [Sun.] 会場:CADAN有楽町(東京)東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1F / 火〜金 11:00-19:00 / 土日祝 11:00-17:00 / 定休:月(但し、2月24日[月祝]は開廊、翌25日[火]は休廊)

【石塚源太「Primary Surfaces」by ARTCOURT Gallery / 会場:CADAN有楽町 Gallery L】

漆が生み出す皮膜をテーマに、石塚源太は本能的な身体感覚を触発させる抽象造形の可能性を一貫して追求し続けています。樹液である漆に然るべき形を与え、その表面に宿るつやを漆のふるまいとして躍動させる《Taxis》シリーズで空間を構成し、生命力に溢れますます魅力を高める作品展開をすべて新作で紹介します。素材特有の質感や現象といった自然の中から根源的な美を捉え、人々に新鮮な驚きをもたらす石塚ならではの造形表現との出会いをどうぞお楽しみください。

// 作家ステイトメント //
漆が持つフェテッシュな質感に魅了され作品を作ってきました。漆を塗ること磨くことで重な る皮膜の質感と奥行きの曖昧さに、感情や無意識、触覚といった身体性を投影し、朦朧とした表 皮を表現できるのではと思うのです。 木の樹液である漆は、液体であるがゆえにそれ自体で形を留めることができません。塗る対象 となる支持体があることで形が自立します。その支持体を作る過程で、漆が成るべき形、成るべき表情を探しています。漆が起こす現象、偶然性と駆け引きすることで、主体的になりすぎず、お互いの淡いのなかで何かを作ろうとしているのだと思います。
(石塚源太)

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【新平誠洙 by ARTCOURT Gallery / 会場:CADAN有楽町 Gallery S】

時間の経過や光学原理をテーマに、イメージや情報が氾濫する現代のリアリティを重ねた実験的なアプローチで、絵画の時間と空間表現を探求する新平誠洙の新作を紹介します。二つの異なるイメージを互いに侵食し合うノイズのように描写する《Reflection》は、新平が活動初期より制作するシリーズです。今回は、肖像画を学習したAIが生み出す新たなイメージの生成過程をモチーフに、物事が対照的な二つの側面をもつ二重性を問いかけます。

// 作家ステイトメント //
仏教用語に「二而不二(ににふに)」という言葉がある。1枚の紙に表と裏があるように、1人の人間の中に善と悪があるように、対立した要素を持ちながらも1つのものとして存在しうるという考えだ。また、量子力学において、あらゆるものは粒子と波の両方の性質を併せ持つらしい。物事は矛盾した二重性を抱えることができるという点に、自身の経験からもリアリティを感じ、作品制作のテーマとしてきた。
 Reflectionシリーズでは、2つのイメージが窓ガラスに反射、透過してノイジーな1つのイメージとして重なるように描いている。今回は、肖像画を学習させたAIによる生成画像を2枚重ねている。強烈な二項対立ではないものの、同じ参照元に対しての学習条件を変えた生成画像を使用することで「別の可能性」を対峙させている。干渉しあう確率の波にたゆたう人影。これが今の自分にとってのリアルなポートレートである。
(新平誠洙)

関連イベント

  • 2.18 [tue] 18:00 ‒ 20:00
    オープニングレセプション
  • 同時開催
    高瀬栞菜個展「Read Your Diary」by imura art gallery(会場:CADAN有楽町 Gallery M)

出展作家

石塚源太

新平誠洙