ジャウマ・アミゴー「A Background Sound」
2018.11.6 [tue] - 12.8 [sat] 11:00-19:00 (土曜日17:00まで) ※日・月・祝休廊
スペイン、バルセロナ出身のジャウマ・アミゴーが日本を訪れるようになって、今年で25年になります。その間、日本の多彩な文化に触れながら、世界各地で制作・発表を続けてきました。
アートコートギャラリーでは、この四半世紀の集大成となる展覧会「A Background Sound」(*1) を開催します。大型新作絵画による大胆な会場構成で、アミゴーの作品世界をご紹介します。
2015年に松尾芭蕉の『おくのほそ道』を読んだことを機に、
このシリーズは形をとり始めた。芭蕉は、日本の北部をめぐる旅で
訪れた様々な場所について、この紀行文に書き残している。
その中で「すべての旅というものは、自らの内面を見つめる
発見の旅でもある」と記した。
私はこの言葉に心揺さぶられ、芭蕉の言葉によって描き出された山、
川、村、風景や雲など様々な事物を想像し始めた。
ジャウマ・アミゴー
2016年、スイスのシオンで行われた個展において、アミゴーは、『おくのほそ道』からインスピレーションを得て制作したインスタレーション、絵画、ドローイングを発表。 翌2017年のスペイン、サン・ペレ・デ・リュードビトルスでの個展は、6つの会場で展示構成を試み、会場のひとつでは、アミゴーが世界各地を旅するなかで描きためたスケッチやドローイング、メモを展示。さらに、それらと呼応する表現として、芭蕉の言葉から着想を得て制作した彫刻、絵画、インスタレーションを同地に残る18世紀の製紙工場跡で発表しました。
アミゴーはこの25年間、毎年日本を訪れていますが、スイス、スペインでの試みに続く本展に向けての制作を通して、「日本を旅するなかで得た様々な経験と記憶、印象を改めて見つめ直すことができた。」と語っています。あらゆる景色と現象をとらえる芭蕉の視点と言葉に誘われ、作家が自らの内面奥深くへと旅した経験を経て生み出された作品群をぜひご覧ください。
*1.「 A Background Sound」(遠くに響く音):
アミゴーが日本を旅するなかで体得した文化的事象が豊かに
積み重なり、形づくられたものを表す。
アミゴーは、「その“響き”は、日本で出会った多くの友人たちに
よって育まれてきたものでもある。」と語っている。
関連イベント
- 11.17 [sat] 15:00 - 17:00 ※終了しました。
レセプション&ジャウマ・アミゴー作品集 出版記念会
出展作家
ジャウマ・アミゴー